ミューチュアル・アクションプラン(Mutual Action Plan、MAP、共同行動計画)とは、営業と顧客が一緒に確認する計画で、購入の決定までに双方が必要とする手順、担当者、目標時期をまとめたものです。ポイントは「共同」であることです。営業が一人で見積もったスケジュールではなく、すべての手順に顧客側か営業側の担当者がついています。
複雑なBtoB案件では、顧客社内で複数の意思決定ユニットを経る必要があり、顧客自身にしか進められない手順が少なくありません。ミューチュアル・アクションプランは、そうした手順を書き出して担当者を決めることで、次に何をするのか、今どこで止まっているのかを双方が把握できるようにします。
混同されやすい概念
**ミューチュアル・アクションプランは、クロージングプランではありません。**クロージングプランは通常、営業が案件をどう進めるつもりかを記した社内向けの資料です。ミューチュアル・アクションプランは顧客と一緒に確認するもので、そこに書かれた手順は双方が合意したものです。営業だけが知っている計画に、顧客が従う理由はありません。
**導入スケジュールとも違います。**導入スケジュールは、契約後の設置、研修、稼働開始の段取りです。ミューチュアル・アクションプランが扱うのは契約前、つまり顧客が評価から意思決定に至るまでの道のりで、導入の最初の一歩まで含むこともあります。
**送って終わりの資料ではありません。**顧客に送ったあと誰も開かなければ、それはただの資料です。機能するミューチュアル・アクションプランは、やり取りのたびに更新されます。どの手順が終わったか、どれが遅れているか、誰が何を約束したか、です。
具体例
ある地域中核病院が、新しい輸液ポンプの導入を検討しています。営業担当者と看護師長が一緒に、今後の手順を整理しました。
| 手順 | 担当 | 目標時期 |
|---|---|---|
| インターフェース仕様書を提出 | 営業 | 1週目 |
| 情報システム部門の審査を完了 | 情報システム部門 | 3週目 |
| 正式な購入申請を提出 | 診療科部長 | 4週目 |
| 予算の出どころを確認 | 経理 | 5週目 |
| 購買方法を決定 | 購買(用度)部門 | 6週目 |
看護師長はこの計画を社内の会議に持ち込み、確認を取りました。それ以降、営業担当者は進み具合を推測する必要がなくなり、情報システム部門の審査が予定どおり終わったか、診療科部長が申請を出したかを確認できるようになりました。どこか一つの手順が遅れれば、双方がすぐに気づきます。
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計画の一つひとつの手順は、実質的には双方の約束です。毎回の連絡でその約束を前に進める方法は、営業のフォローアップ:案件を本当に前に進める連絡とはをご覧ください。複雑な案件で複数のユニットにまたがる計画が必要な理由は、複雑なBtoB営業:長期化する商談が実際に前へ進む仕組みで解説しています。計画のうち完了した手順は、購買の進捗を判断する最も直接的な事実でもあります。
VINEQRA は双方の約束を記録し、意思決定ユニットごとの状況を示すため、ミューチュアル・アクションプランの各手順を実際のやり取りと照らし合わせて確認できます。VINEQRA の仕組みを見る