サプライヤー認定(Supplier Qualification)とは、製造業の顧客が量産での発注に先立ち、新しいサプライヤー、材料、設備を正式に承認するプロセスです。通常はサンプル評価、量産ラインでの試作、品質・信頼性の承認、そして認定サプライヤーリスト(AVL)への登録といった複数の関門に分かれており、それぞれを顧客社内の異なる部門が担当します。
半導体や電子部品の業界では、このプロセスを「採用評価」や単に「認定」と呼ぶこともあります。目的は、新しい材料や設備が生産に入ったあと、歩留まり、品質、納期に影響を与えないことを確かめることです。
混同されやすい概念
**サプライヤー認定は、試用とは違います。**試用やPoCが答えるのは、多くの場合「これは使えるか」という一つの問いです。サプライヤー認定は正式な関門の連続で、関門ごとに担当者と基準があります。サンプル評価に合格しても、案件が次の関門に進むだけで、発注まではまだ距離があります。
**サプライヤー認定は、ISOなどの第三者認証とも違います。**ISOの認証は、サプライヤーのマネジメントシステムがある規格を満たしていることを示すものです。サプライヤー認定は、特定の顧客が特定の材料や設備を承認するものです。ISO認証を持っていても、顧客ごとの認定は別に通過する必要があります。
**認定サプライヤーリストへの登録は、受注ではありません。**AVLに載ったということは、購買先として選ばれる資格を得たということです。実際にどれだけ、いつ発注されるかは、購買部門と生産管理部門の計画次第です。
具体例
ある半導体工場が、新しいプロセス用薬液の採用を検討しています。サンプルを納めたあと、生産技術部門のラボでの評価結果は良好で、営業担当者はまもなく受注できると考えました。しかし、その先にはまだいくつもの関門があります。
- 生産技術部門が量産ラインで少量の試作を行い、歩留まりに影響がないことを確認する。
- 品質保証部門が信頼性評価を行い、サプライヤーの品質システムを監査する。
- 購買部門がそのサプライヤーを認定サプライヤーリストに登録する。
- 生産管理部門が初回発注の数量と時期を決める。
関門ごとに担当部門が異なり、どこか一つが遅れれば発注もそのまま遅れます。サンプルを受け取ったエンジニアにだけフォローを続けている営業担当者には、案件が実は品質保証部門や購買部門で止まっていることが見えません。
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試用はうまくいったのに購入につながらないという問題は、多くの業界に共通しています。試用から購入へ:うまくいった試用がなぜ受注につながらないのかをご覧ください。認定の各関門は、多くの場合、顧客社内の異なる意思決定ユニットに属しています。長期化する案件の進め方は、複雑なBtoB営業:長期化する商談が実際に前へ進む仕組みで解説しています。
VINEQRA は意思決定ユニットごとの状況を記録するため、認定が顧客社内のどの部門で止まっているかを確認でき、滞っていそうな案件も示します。App Store で VINEQRA をダウンロード